トップへ戻るボタン:Webサイト/ブログへの実装手順・メリットデメリット

林の中から見上げた眩しい太陽(個人写真)






最新のWebページでは、ユーザーエクスペリエンス(以降、UX)を向上させるために、通常、ページをスクロールすると画面の右下にページトップへと戻るボタンが表示される仕組みが一般的です。

back to top logo icon

この「トップへ戻る」ボタンは、ユーザーが長いページをスクロールした後に、手軽にページのトップに戻るのに役立つ重要な要素となっています。
この記事では、HTML、CSS、JavaScriptを用いてボタンを実装する手順や、その利点や欠点について以下の順で、詳しく説明します。 また、画面下部にボタンを配置する方法や、途中からボタンを表示させる方法についても、具体的にご紹介しています。


  • 各々の実装法(HTMLのみ、HTMLとCSS、+JavaScript OR +jQuery)、長所や短所
  • トップへ戻るボタン:その必要性、メリットについて
  • ボタン作成の手順




1. それぞれの方法(HTMLのみ、HTMLとCSS、JavaScript、jQuery)のメリット・デメリット


HTMLのみを使用する方法

利点: - シンプルで軽量な実装です。 - サーバーサイドでの処理が不要で、ブラウザの機能だけで実現できます。

欠点:

  • スタイルのカスタマイズが限定されるのでボタンデザインの選択肢が限定的です。
  • シンプルなアニメーションや効果を追加することはできますが、その効果は非常に制限されます。※HTML自体は文書の構造を定義するためのマークアップ言語であり、動的な効果やアニメーションを制御するためのツールではありません。
  • スクロール位置に応じてボタンの表示/非表示をコントロールできないため、UXが向上しづらいです。


HTMLとCSSを使用する方法

利点:

  • スタイルをカスタマイズでき、デザインに適したボタンを作成できます。
  • シンプルなアニメーションや効果を追加できます。
  • スクロール位置に応じてボタンの表示/非表示をコントロールできないため、UXが向上しづらいです。

欠点:

  • スクロール位置に応じてボタンを表示/非表示にできません。(するためにはJavaScriptが必要です。)


JavaScriptを使用する方法

利点:

  • スクロール位置に応じてボタンの表示/非表示を制御できます。
  • UXをカスタマイズできます。

欠点:

  • JavaScriptを有効にする必要があり、一部のユーザーが無効にしている可能性があります。
    ただ現在では多くのWebページでJavaScriptが使用されているため、ページの正常な動作や多くの機能を利用するためにはJavaScriptを有効にする必要があります。

    実際、ほとんどブラウザサービスではJavaScriptがデフォルトで有効になっており、またユーザーの大半は特にこれを意識もせず、Webを閲覧しています。
    したがって、JavaScriptを無効にしているユーザーはごく限定的であり、一般的なWebブラウジングにおいては有効にしておくことが一般的です。

  • ページの読み込み時間が増加する可能性があります。


jQueryを使用する方法

利点:

  • シンプルで効果的なアニメーションやスクロール制御を簡単に実装できます。
  • ブラウザ間の互換性が高く、*1 簡潔なコードで実現できます。
  • 欠点:

  • jQueryのライブラリを読み込む必要があり、ページ読み込み時間がわずかに増加する可能性があります。*2



  • 選択肢は、プロジェクトの要件や制約、開発者のスキルに応じて検討する必要があります。基本的には、HTMLとCSSを組み合わせた方法が最も軽量でシンプルな実装ですが、UXを向上させたい場合はJavaScriptまたはjQueryを使用することが一般的です。

    「トップへ戻るボタン」は、WebページのUXを向上させる重要な要素の一つです。このボタンは、ユーザーが長いページをスクロールした際に、簡単にページのトップへ戻ることができるようにするために使用されます。

    以下では、「トップへ戻るボタン」の必要性、設置するメリット、HTMLとCSSを使用した実装手順について詳しく説明します。


    2. トップへ戻るボタン:必要性とメリット

    長いコンテンツを含むウェブページでは、ユーザーがページの最下部にスクロールした後、再びトップへ戻るのは手間がかかります。このような場合、「トップへ戻るボタン」が役立ちます。以下はボタンを設置することによる必要性とメリットです。

    1. ユーザーフレンドリーなナビゲーション: ユーザーは長いページをスクロールした後でも、簡単にトップに戻れるため、サイト内でのナビゲーションがスムーズになります。
    2. UXの向上: ユーザーは長いページをスクロールしても、トップへ迅速にアクセスできるため、戻る手間をかける必要がなくなり、使いやすさが向上します。
    3. ページの閲覧促進: ページのトップに素早く戻れるため、ユーザーはより多くのコンテンツを閲覧する可能性が高まります。
    4. リーダビリティ *3 の改善: ページ内リンクと組み合わせて使用すれば、長い記事内でセクション間を移動することも容易になります。
    5. SEO対策: Googleなどの検索エンジンは、UXを評価する要因として長いページのスクロールを考慮します。良いUXを提供するために「トップへ戻るボタン」を設置することは、SEOランキングの向上に貢献します。


    3. 「トップへ戻るボタン」の作成手順


    ボタンの実装手順

    ここでは、HTML、CSS、JavaScriptを併用して「トップへ戻るボタン」を実装する手順をご紹介します。下記のコードは、ブログやホームぺージなどWebページの最下部に「トップへ戻る」ボタンを配置し、スクロールを監視してボタンの表示/非表示を制御する基本的な方法を示しています。


    1. HTMLの設定:

       <!DOCTYPE html>
       <html lang="ja">
       <head>
           <meta charset="UTF-8">
           <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
           <link rel="stylesheet" href="styles.css">
           <title>トップへ戻る</title>
       </head>
       <body>
           <!-- ここにコンテンツが入ります -->
           <button id="scrollToTopBtn" onclick="scrollToTop()">トップへ戻る</button>
           <!-- ここにコンテンツが入ります -->
           <script src="script.js"></script>
       </body>
       </html>
    


    2. CSSの設定 (styles.css):

       /* ボタンのスタイル */
       #scrollToTopBtn {
           display: none;   /* ボタンの非表示 */
           position: fixed;
           bottom: 20px;
           right: 20px;
           background-color: #007bff;
           color: #fff;
           border: none;
           border-radius: 50%;
           padding: 10px 20px;
           cursor: pointer;
           z-index: 999;
       }
    
       /* ボタンの表示/非表示 */
       #scrollToTopBtn.active {
           display: block;   /* ボタンの表示 */
       }
    


    3. JavaScriptの設定 (script.js):

       // スクロール位置を監視し、ボタンを制御
       window.onscroll = function () { scrollFunction() };
    
       function scrollFunction() {
           if (document.body.scrollTop > 20 || document.documentElement.scrollTop > 20) {
               document.getElementById("scrollToTopBtn").classList.add("active");
           } else {
               document.getElementById("scrollToTopBtn").classList.remove("active");
           }
       }
    
       // ボタンをクリックしたらトップにスクロール
       function scrollToTop() {
           document.body.scrollTop = 0;
           document.documentElement.scrollTop = 0;
       }
    


    以下にポイントを付与して解説します。


    1. HTMLの設定: - ボタン要素(<button id="scrollToTopBtn" onclick="scrollToTop()">トップへ戻る</button>)は、ページのどこにでも配置できます。通常はページの最下部に置くことが一般的です。これにより、ユーザーが長いコンテンツをスクロールした後でも簡単にトップに戻ることができます。



    2. CSSの設定 (styles.css): - #scrollToTopBtnセレクタは、ボタンのスタイリングを定義しています。ここでは、ボタンを固定位置に配置し、背景色、テキストの色、形状、カーソルのスタイルなどを指定しています。 - `#scrollToTopBtn.activeセレクタは、ボタンが表示される条件を指定しています。スクロール位置が一定以上になると JavaScriptによって activeクラスが #scrollToTopBtn要素に追加され、ボタンが表示されます。


    3. JavaScriptの設定 (script.js): - window.onscroll イベントハンドラは、ページがスクロールされるたびに呼び出されます。これにより、スクロール位置を監視し、ボタンの表示/非表示を制御します。 - scrollFunction() 関数内で、スクロール位置が一定以上になると、#scrollToTopBtn要素に activeクラスが追加され、ボタンが表示されます。逆に、スクロール位置が一定以下になると activeクラスが削除され、ボタンが非表示になります。 - scrollToTop()関数は、ボタンがクリックされたときにページのトップにスクロールするためのものです。


    つまり、ボタンの配置はHTMLとCSSで画面下部などに行い、一定のスクロール後からボタンを表示するためにJavaScriptで制御します。

    ボタンを配置する場所について: - ページの最下部(footerの直前や記事の最後など)が一般的ですが、任意の位置に配置できます。ユーザビリティを考慮して、ユーザーがボタンを見落としにくい場所が望ましいです。

    例えば、ページの最下部に配置する場合、次のようにすると良いでしょう:


       <body>
           <!-- ここにコンテンツが入ります -->
           <!-- ここに記事やコンテンツが入ります -->
    
           <button id="scrollToTopBtn" onclick="scrollToTop()">トップへ戻る</button>
    
           <!-- ここに記事やコンテンツが入ります -->
           <!-- フッターがここにあると仮定します -->
           <footer>
               <!-- フッターのコンテンツがここに入ります -->
           </footer>
    
           <script src="script.js"></script>
       </body>
    


    このように配置すると、ボタンが記事やコンテンツの下に表示され、ユーザーがスクロール後にトップへ戻るための便利な手段となります。 ※たとえばご参考までに、この記事サイトのプラットフォームは はてなブログですが、ページ右下に表示される「トップへ戻るボタン」のHTMLコードは『記事下』に配置しています。

    Pick Up

    button id="scrollToTopBtn"クラスの#scrollToTopBtn`セレクタが、 JavaScriptによって display: none; / ボタンの非表示 /
    から display: block; / ボタンの表示 / に切り替わる

    scrollFunction()関数内の条件文(if、else)が、スクロール位置が一定以上になる(例: 20ピクセル以上)場合に #scrollToTopBtn要素に activeクラスを追加し、これにより display: block;スタイルが適用され、ボタンが表示されるようになります。 逆に、スクロール位置が一定以下(20ピクセル以下)の場合、#scrollToTopBtn要素から activeクラスが削除され、これにより display: none;スタイルが適用され、ボタンが非表示になります。


       function <span style="color: #286f2c">scrollFunction()</span> {
           // 20ピクセル以上スクロールで下の構文を適用
           **if** (document.body.scrollTop > **20** || document.documentElement.scrollTop > **20**) { 
               // CSSの **#scrollToTopBtn**要素に activeクラス(*#scrollToTopBtn.active { display: block;   /* ボタンの表示 */*)を追加(<span style="color: #0000cc">add</span>)
               document.getElementById("**scrollToTopBtn**").classList.<span style="color: #0000cc">add</span>("active"); 
           } **else** {
               // CSSの #scrollToTopBtn要素に activeクラス(*#scrollToTopBtn.active { display: block;   /* ボタンの表示 */*)を削除(<span style="color: #ff0000">remove</span>)
               document.getElementById("**scrollToTopBtn**").classList.<span style="color: #ff0000">remove</span>("active"); 
    


    これにより、ユーザーはページをスクロールして「トップへ戻るボタン」を表示し、ボタンをクリックしてページのトップにスクロールすることができます。この方法を使用することで、UXが向上し、SEO対策にも寄与します。


    フィナーレです

    この記事では、「トップへ戻るボタン」の実装手順とそのメリット、デメリットについて詳しく説明しました。この要約では、記事の主要なポイントをまとめます。

    「トップへ戻るボタン」は、UX向上とSEO対策に貢献する重要な要素です。通常、Webページをスクロールすると、画面の右下にこのボタンが表示され、ユーザーは長いページをスクロールした後に手軽にページのトップに戻ることができます。

    記事では、ボタンの実装手順について以下の要点を説明しました:

    1. 実装法:
      CSSと JavaScriptを使用してボタンを実装する方法をご紹介しました。それぞれの方法には長所と短所があり、選択肢に応じて最適な実装方法を選ぶことが重要です。
    2. トップへ戻るボタンの必要性とメリットについて:
      UXの向上、SEO対策、長いコンテンツページの利便性向上など、ボタンの重要性と利点が説明されました。
    3. ボタンの作成手順:
      ボタンを実際に作成する手順について、HTML、CSS、JavaScriptのコード例と具体的な説明が提供されました。

    以上、「トップへ戻るボタン」の実装は、UXを向上させ、SEO戦略を強化する重要なステップです。この記事を参考にして、Webサイトやブログにボタンを実装し、ユーザーに快適なブラウジング体験を提供しましょう。






    最後まで読んでいただき、ありがとうございました。(≧◡≦)🌞


    どなたかの、お役にたてますように🙌



    Crazy Ken Band / Meteor Drive [BUDOKAN 2005]



    (´-`).。oO今日のひとこと「紙ストローはやめて。 確実にまずくなる」🦋



    rubirubi.hateblo.jp



    *1:

    jQueryはJavaScriptのライブラリであり、古いブラウザでの動作を容易にすることを目的として設計されましたが、現在のブラウザ環境では、純粋なJavaScriptと同等のブラウザ間の互換性が提供されます。つまり、ブラウザ間の互換性に関して、JavaScriptとjQueryは同レベルにあります。

    ただし、jQueryは便利なユーティリティ機能とクロスブラウザのコードを提供し、古いブラウザでの動作を容易にするためのプラグインも多数提供しています。そのため、特に古いブラウザをサポートする必要がある場合や、簡単かつ迅速にDOM操作を行いたい場合には、jQueryが依然として有用であることがあります。

    しかし、近年のブラウザ環境では、純粋なJavaScriptを使用して同様のタスクを実行することができ、追加のライブラリをダウンロードする必要がないため、ページのパフォーマンスが向上します。したがって、ブラウザ間の互換性が最優先事項でない場合や、特定の状況においては、jQueryを使用する代わりに純粋なJavaScriptを選択することもできます。ブラウザ間の互換性は、選択したツールやライブラリに依存するのではなく、ウェブアプリケーションの対象とするブラウザや要求事項に依存します。

    *2:

    javaScriptとjQuery、どちらがページの読み込み時間に影響を与えるかは、いくつかの要因に依存します。以下は、一般的な考慮事項です。

    1. ファイルサイズ: JavaScriptやjQueryのコードのファイルサイズが大きい場合、それをダウンロードする時間が増加します。特にモバイルデバイスや遅いインターネット接続を使用しているユーザーにとって、大きなファイルサイズは遅延の原因になります。

    2. キャッシュ: ブラウザはJavaScriptやjQueryファイルをキャッシュに保存し、再度ダウンロードする必要がないようにすることがあります。これにより、同じサイトを再訪するユーザーには読み込み時間の増加が軽減されます。

    3. 非同期読み込み: ページの一部としてJavaScriptファイルを非同期に読み込むことができます。この方法を使用すると、ページの読み込みがブロックされないため、UXが向上します。

    4. jQueryでも非同期にJavaScriptファイルを読み込むことは可能です。jQueryの$.getScript()メソッドを使用して非同期にスクリプトを読み込むことができます。ただ$.getScript()メソッドは非同期にスクリプトを読み込む際に、新しい非同期API(例:Clipboard APIなど)と同じ仕様を持っているわけではありません。jQueryを使用した非同期スクリプト読み込みは、古典的なJavaScriptの非同期手法であり、jQueryが提供する機能の一部です。

    5. これに対してClipboard APIなどの新しい非同期APIは、Promiseベースの非同期コードを使用しています。これらのAPIは、非同期操作の結果をPromiseオブジェクトとして返し、.then()やasync/awaitを使用して操作の完了を待機できます。これは、コードのより明示的な非同期制御を提供し、読みやすさと保守性を向上させます。
    6. jQueryは非常に便利なライブラリですが、新しいWeb標準として採用されている非同期コードの仕組み(Promise、async/awaitなど)とは異なります。そのため、新しい非同期APIと同じ仕様ではありません。新しいWebプロジェクトでは、非同期コードに関しては原生のJavaScript機能を積極的に活用することが推奨されています。

    7. 最適化: JavaScriptやjQueryコードを適切に最適化することで、読み込み時間を短縮できます。不要なコードを削除し、コードを圧縮することで、ファイルサイズを減少させることができます。

    一般的に、軽量なJavaScriptコードを使用する場合、jQueryを使用するよりも読み込み時間の増加が少ない可能性が高いです。しかし、jQueryを使用する場合でも、適切に最適化されたコードを使用することで、読み込み時間の増加を最小限に抑えることができます。

    最終的な判断は、具体的なプロジェクトや使用状況に依存します。ページの読み込み時間に関するパフォーマンステストを行い、必要に応じて最適化を施すことが重要です。また、UXに大きな影響を与えないように心掛けることも大切です。

    *3: 「リーダビリティ(readability)」は、テキストや文章が読み手にとって理解しやすいかどうか、読みやすいかどうかを評価するための概念です。リーダビリティは、文章の質とクリアさを向上させ、読者の理解と興味を促進するのに役立ちます。 リーダビリティの要因には以下のようなものが含まれます: 1. 文章の構造: 適切な段落、見出し、箇条書きなどを使用して、文章を整理し、読み手に情報を効果的に伝えます。 2. 文法と文法的正確性: 正しい文法を使用し、文法的な誤りを避けることで、文章が明瞭で理解しやすくなります。 3. 単語の選択: 複雑な専門用語や難解な語彙を避け、一般的な言葉を使用することで、幅広い読者が理解しやすくなります。 4. 文章の長さと複雑さ: 長すぎる文や複雑な文構造を避け、簡潔で分かりやすい表現を心掛けます。 5. 読者に合わせた表現: 対象読者層に合わせて文章を調整し、必要な情報を提供することが大切です。 リーダビリティの向上は、情報を効果的に伝えるだけでなく、読者の興味を維持し、コミュニケーションを助ける重要な要素です。特にウェブコンテンツやビジネス文書、教育資料などでリーダビリティに気を配ることは、コミュニケーションの成功に寄与します。