『Project Nim』ニムの感動の旅 : 人間に翻弄され続けたチンパンジーの数奇な運命 第一夜


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今回は、10年前の2013年9月12日にテレビ番組「奇跡体験!アンビリバボー」にて放送されたチンパンジー、「ニム」の物語を紹介します。
人間の都合のために生涯を翻弄されたニム。ニムに行われた実験、ニムの生い立ち、人とチンパンジーのコミュニケーションなどに焦点が当てられた内容です。いちおう、第五夜くらいで終わりを想定しています笑。
ちなみに1時間の番組なのですが、文章ですので5回に分けて、だいたい一夜あたり3,4分で読めるくらいの量でいいかな、と勝手に思っています。

第一夜の要約

  • 50年前(1970年ごろ)、アメリカで人間と動物が会話する試みが行われた。
  • 実験の対象はチンパンジーで、その中でも知能が高い雄の赤ちゃん「ニム」が選ばれた。
  • ニムは実験のために生まれて間もなく母親から引き離され、人間と同じ生活を強いられることになった。
  • チンパンジーは声を変化させる能力が限られており、言葉を発することができない。
  • ハーバード・テラス博士はニムに手話を教え、人間と動物のコミュニケーション実験『Project Nim(プロジェクト・ニム)』を開始。
  • ニムは人間の家庭で育てられ、手話を学び始める。
  • テラス博士は研究の進行に焦りを感じ、ニムを育てる場所を変更することを検討。

第一夜では、チンパンジー「ニム」の背景と人間との関わりの導入部分、手話によるコミュニケーション実験の始まりについてまでお話します。

 

それでは、始まり始まり~

 

Introductory Remarks

お読みいただきありがとうございます◝(⑅•ᴗ•⑅)◜..°♡

お集りの皆さん!今夜は驚くべき物語について語ります。過去の出来事がどれほど心を揺さぶるか、そして人間と動物の深いつながりがどのように困難な道を歩んだのか、心を震わせながらお伝えします。フジテレビ『奇跡体験!アンビリバボー』の一夜の舞台にようこそ。

今夜は、我々の間で語り継がれることとなるであろう、『Project Nim』と呼ばれる実験に焦点を当てた特集です。その主人公、チンパンジーの「ニム」の、感慨深い人生を紐解いてみましょう。

彼の物語は驚きと感動に満ち溢れており、まさに人間と動物の接点を探る一大プロジェクト。彼の物語を通じて、我々は心温まる瞬間に涙し、深い哲学的な考えに浸ることでしょう。

 

手話で会話する試み

50年前、アメリカで思いも寄らぬ実験が行われました。それは、人間と動物が会話することが可能かという大胆な試みでした。その実験の主役となったのは、我々と97%の遺伝子を共有すると言われるチンパンジー。特に、知性が高い母親から生まれた雄の赤ちゃん「ニム」が選ばれました。

(,,>᎑<,,)カワイイ*•.❥現場からは以上です🫡


そう、この物語の主人公はニム。その名前は、彼が人間の手話でコミュニケーションをとることを象徴しています(nimはドイツ語で手で取る、持つ、などの意味)。
アメリカ・オクラホマ大学の霊長類センターで生まれてわずか2週間の頃、彼にとっての試練が始まることになりました。野生のチンパンジーの赤ちゃんであれば、4歳まで母親と共に行動し、母乳を摂り、夜も一緒に眠ることが通例です。

ところが、実験のために彼は生まれて間もなく母親から引き離され、人間の世界へと引き込まれる運命に置かれたのです。

 

人間とチンパンジー、異なる言葉の壁

コロンビア大学で心理学を研究していたハーバード・テラス博士は、この驚くべき実験に挑みました。しかしながら、私たち人間とチンパンジーとの間には、言葉の使用において大きな違いが存在します。

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人間は声帯と広い口腔を駆使して声を変化させ、多様な言葉を作り出すことができますが、チンパンジーにはその能力は限られていました。声の変化が難しいため、言葉を発することはできないのです。

 

"プロジェクト・ニム"という新たな歴史

博士はニムに手話を教える決断をしました。この試みは、言葉を介して感情を分かち合い、進化の歴史に新たなページを刻むものであり、それは"プロジェクト・ニム"と名付けられました。彼の計画は、チンパンジーであるニムを家族の一員として迎え入れ、遊びながら手話に触れる機会を持たせることでした。この目標のため、博士はニムを人間の家庭で育てることを決意しました。

Nim Chimpsky, Professor Herbert Terrace and Stephanie Lafarge. Photo credit: Harry Benson.

 

チンパンジーは1か月後には母親と他の仲間を見分けることができると言われています。そこで、生後2週間から人間としての生活をスタートさせ、彼が自分の新たな母親となる人間を認識させるというアイディアが生まれました。彼の新しい母親として選ばれたのは、心理学者志望でありながら大家族の母親でもあるステファニー。手話を通じてニムに言葉を教えるため、彼女は多くの子供たちと遊ばせることで学習させるという方法を考案しました。

ステファニーには実は自身の理由もありました。再婚直後で、既に子供たちがいる状況でしたが、新しい家庭を築く過程でニムが大きな役割を果たすと考えたのです。しかし、ニムはその思惑も知る由もなく、本当の母親から引き離されながらも、人間の世界にすぐに馴染み、ステファニーが母親だと信じるようになっていったのです。

 

今宵はこの辺で

さて、今晩のニムのお話はここまで。今後はニムの物語がどのように進行していくのか、そしてプロジェクトがどのような転機に立ち向かうのかをお伝えしていきます。不思議な絆と感動に溢れた続きをお楽しみに~(๑•ᴗ•๑)♡

続きはこちら~↓

rubirubi.hateblo.jp

 

ニムの生涯を追ったドキュメンタリー

リメイクではなく新作で、ニムの生涯がヒントになったと言われています

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